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ことりっぷ 旅行ガイド 女性 冊子 [ことりっぷ 旅行ガイド 女性 冊子]

旅行ガイド冊子のことりっぷって結構売れているようで、
女性社員の方が女性の目線で作成されているみたいです。

じつは私も地元のことりっぷ持ってます!!
案外知らないお店など載っていて面白いですよ^^


-----以下、東洋経済オンライン2014年02月20日08時00分より引用-----


蛍光色の文字やカラフルなイラスト――。派手な表紙が競うように並ぶ旅行ガイドの売り場に、“地味さ”ゆえにヒットする、異色のガイドブックがある。昭文社の『ことりっぷ』は、2008年の発売から約5年間で累計900万部を販売。いまや20~30代の旅好き女子に、存在を知らぬ者はいない。

装丁、内容とも、旅行ガイドの定番から大きく逸脱する『ことりっぷ』が支持される理由とは。生みの親である菊地由香ブランドマネージャーに聞いた。


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『ことりっぷ』の菊地由香ブランドマネージャー



――『まっぷるマガジン』と同じ出版社から出ているとは知りませんでした。全然、違う世界観ですよね。

そうですね。『まっぷるマガジン』のように、スペースの許す限り1件でも多く物件を紹介しようというのが、ガイドブックの一般的な考え方です。そのほうがお得感がありますよね。

ただ、1回の旅行でこれだけの情報量を、はたして使い切れるのでしょうか。実は、逆に情報量が多すぎて選べないとか、見ただけでお腹いっぱいとか、特に女性のユーザーからはそういう声が多いのです。そこで、『ことりっぷ』では、あえて情報を絞り、余白を多く作っています。

余白を作るのには、皆さんが自分でメモできるようにする目的もあります。紙も、鉛筆やマーカーが乗りやすいものにしています。『まっぷるマガジン』のようなつるつるした紙では、インクをはじいてしまうので。

■観光客丸出しは、恥ずかしい?

――『ことりっぷ』は正方形のような小型サイズが特徴的です。旅行ガイドとしては、この判型自体、珍しかったのではないですか? 今はいくつかのシリーズを見掛けるようになりましたが。

ええ。企画段階では、「なぜ定番のサイズから変える必要があるのか」と、けっこう社内で物議を醸しました。ただ、女性にアンケートを採ると、従来の旅行ガイドに対する不満がたくさん出てくるのです。

まず、A4サイズでは大きすぎてバッグに入らないというのです。化粧品とかペットボトルとか、女性はなにかと荷物が多いですよね。そんな中で持ち歩いてもらうためには、ガイドはもっとコンパクトでないと難しい。それで、『ことりっぷ』では思い切って、今までにない小さい判型にしました。

また、普通の旅行雑誌は「大阪」とか「鎌倉」といった表紙の見出しが蛍光色ですよね。その周りに観光名所や名産品の絵や写真があふれていて。そうやってとにかく目立つ表紙にするというのが、旅行ガイドの定番なのです。

ところが、これもアンケートを採ると、「こんなに派手なガイドを持って歩くのは恥ずかしい」という声が多く聞かれました。

確かに旅行に行くとき、女性はファッションに気を遣いますよね。自分の写真もたくさん撮りますし。それだけこだわりがあるのに、ガイドブックには選択肢がありませんでした。なので、持ってかわいい、おしゃれな旅行ガイドには必ずニーズがあると思いました。

『ことりっぷ』は、一見しただけでは旅行ガイドに見えないですし、地名も、実は本を開いて持ったときに、手で隠れる位置に書いてあります。そうすると「いかにも観光客」という感じが薄れ、自分のノートや手帳を見ている感じになりますよね。

■総務から営業まで…社内中の女性を巻き込む

――いろいろな点で『ことりっぷ』は、これまでの旅行ガイドの王道と違うわけですね。社内を説得するのに苦労はありませんでしたか?

もう、本当に大変でした(笑)。企画を出した当初、特に社内で決定権を持つような男性陣に、『ことりっぷ』ならではのかわいらしさが全然伝わらず、「旅行ガイドに見えない」とか「地味で目立たない」など、さんざんな言われようでした。

こうなるともう、自分ひとりの力ではどうすることもできません。そこで、編集部員だけでなく、社内中の女性社員の力を借りられないかと考えました。

いくつか案がある中から表紙デザインを決める際には、総務や営業など、社内のさまざまな部門で働く女性に、「今日、お昼に会議室で投票をやっているので、参加してください!」と一斉メールを送り、選定に協力してもらいました。

すると、私たちが思っていたとおり、現在の和柄モチーフの表紙が一番人気だったのです。その結果を持って、「これだけ支持されているのだから、きっと売れます!」と、役員を説得しました。協力してくれた女性社員から伝わって、ほかの部署で『ことりっぷ』が話題に上るようになったのも、大きな後押しとなりました。

――そもそも、なぜそこまで、本の“見た目”にこだわったのでしょうか。

旅行ガイドの商品としての寿命は、実はせいぜい3~4年くらいで、次々に新しいシリーズが立ち上がります。創刊しては、3年経ずになくなってしまうなんてと、私にとってはとても残念でした。

当社は地図作りから始まっているので、物件データとか地図の正確性に関しては、他社に負けない態勢があると思っています。編集部も一生懸命中身を作り込んでいるのに、なぜ短命なのかと疑問でした。

自分で立ち上げるシリーズはそうしたくないと思い、実際に本屋の店頭に立って顧客を観察すると、いろいろなことがわかりました。

たとえば、その場で本を見比べてみても、似たようなページが多く、どちらのほうが中身が充実しているか、判断しづらいことが多いのです。だからこそ、ぱっと見で「かわいい!」とか、「これ軽い!」など、一瞬で気づいてもらえるよう、五感に訴えることが重要だと思ったのです。


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■誌面には載らない、厳しい女性目線チェック

――同じ社内で、同じ観光地を取り上げる媒体が複数あると思いますが、たとえば『まっぷるマガジン』などの別媒体とは、調査や取材も別で行うのでしょうか。

まったく別で動いています。コストを考えれば一緒にしてしまったほうがいいのでしょうが、それでは『ことりっぷ』テイストが出せません。たとえば、どんなにおいしいラーメン屋でも、カウンターしかなくて、塩こしょうが乗っているトレーがほこりまみれという店は、女性同士の旅では行かないと思うのです。

そこで『ことりっぷ』では、ライターもカメラマンも、できるだけ女性にお願いして、女性目線で店をチェックしてもらっています。

具体的なポイントは、内装がおしゃれか、いすは座りやすいか、席と席の間隔は空いているか、トイレは男女別か、もしそうでなくても女性が快適に利用できるか、などです。

もちろんそこまで取材しても、「トイレは男女別です」という情報が紙面に出るわけではありません。それでも、その店に入った女性が不快な思いをしないか、本当にお勧めできるかを、細かく見て掲載するか判断しています。

――情報を詰め込みすぎないというのも、やはり『ことりっぷ』テイストのひとつなのでしょうか。

そうです。必ず巻頭に観光のモデルコースを入れているのですが、ほかのガイドよりゆったりめに組んでいます。美術館を見るのに、もちろん10分では足りないし、女性のランチは45分では短いですよね。

また、メインの目的地のAとBがあったら、必ずその過程にあるカフェとか、雑貨屋の情報を入れます。たとえば京都で、お寺ばっかり6件連続で回るとか、正直きついですよね(笑)。女性なら、途中でカフェに入って撮った写真をみんなで見るとか、そういうことをしたいものです。

男性の思考はまったく逆で、「次の寺が待っているのに、なんでお茶しなきゃいけないの?」と思う人が多いでしょうね。ただ、今の女子旅には無理しすぎないという雰囲気があります。せっかく旅行に行って、疲れだけたまって帰ってくるのは、もったいないと。

――各ページにあるキャッチコピーからも、独特のゆったり感が伝わってきます。

そこにも、かなりこだわっています。旅行ガイドでは一般的に、けっこうあおるような言い方をするのです。「~ざんまい」とか、「~食い倒れ」とか。「!(びっくりマーク)」も、本当に多用されています。

ただ、そういうものは、あまり女子旅の雰囲気ではない気がするので、『ことりっぷ』ではあまり使いません。

また、言葉遣いもですます調の丁寧なフレーズにしています。そもそも『ことりっぷ』は、小鳥が必要なことだけをそっと教えてくれる、みたいなコンセプトなのです。決して押しつけるのではなく、あくまでユーザーが主役、という演出です。

――詰め込まないとなると、逆にものすごい量の情報をそぎ落としているということですよね。

『まっぷるマガジン』と比べると、情報量は大体4分の1くらいに絞っています。どういうところを削っているかというと、たとえば、駅や空港までの行き方など。今は知りたいと思えばスマホですぐに探せますしね。

私が入社した当時、「旅行ガイドは教科書でなければならない」と、よく先輩社員に言われました。特に海外旅行のガイドなら、両替の仕方や、トイレの使い方まで、本当に丁寧に書かれていました。ただ、今はもう、その部分はネットに任せてしまっていいと思っています。

■全国各地の「ことりーな」から相次ぐコラボオファー

――ほかの企業や自治体とのコラボ事例がたくさん出ていると聞いています。

はい。ありがたいことに、全国各地に『ことりっぷ』を何冊もそろえてくださっているファンの方、通称「ことりーな」がいます。民間企業や自治体にもそういう女性がいらっしゃって、「うちの地域にも女子を呼びたい。コラボできませんか?」と、話を持ってきてくださるのです。

「横須賀」「城崎温泉」など自治体のオファーにより、出版したものもあります。

――そういった場合、先方の自治体と編集部の役割分担はどうなるのでしょうか。

協賛金と、ある程度のその土地の観光情報は自治体からいただきますが、基本は取材、編集とも『ことりっぷ』編集部がすべて行います。先方は、「うちの地域のどこだったら女子に来てもらえるのだろう」と、悩んでいらっしゃることが多いので、こちらの観点を新鮮に感じてもらえたりしています。

ほかにも、エースコックさんと共同でご当地料理を参考にした『ことりっぷスープ』を作ったり、オリンパスさんのカメラ「PEN」購入者へのプレゼントである冊子『ことりっぷ カメラさんぽ』を作ったりと、企業とのコラボ事例もあります。

これもやはり、先方の企業にいる「ことりーな」が、「一緒になにかできないか」とラブコールをくださるケースがほとんどです。彼女たちも、これまでの売り方と何かを変えたい、変えなければ埋もれてしまう、という強い思いがあるのでしょう。

――今後の『ことりっぷ』の野望はなんでしょうか。

旅行は、女性にとって元気の源になっていると思います。知らない場所を訪れるのはリフレッシュになりますし、プランニングするだけでも、脳トレになりそうです。

加えて自治体も、女性がたくさん来ると元気になります。その間をつなげる役割を、『ことりっぷ』が担っていきたい。どこの自治体も少しでも女性に認知してもらえるように、独自の取り組みをたくさんやっているのですが、まだまだ届いていないように感じます。

女性が年間で美容院に行く平均回数は、徐々に減っているそうですが、旅行に行く回数は、直近でも減っていません。これをさらに、「今年はもう1回、旅行に行きたいな」と思うきっかけとなるような旅行ガイドを作って、“ことりっぷ経済効果”を出していきたいです。

-----以上、東洋経済オンライン2014年02月20日08時00分より引用-----


いろいろ考えて作られているんだなぁって思いました。

今度、地元以外のことりっぷも見てみたいとおもいます。
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